今年もよろしくお願いします

RFS研究所

2010年01月13日 01:00

もう明けましてと言うには遅すぎるのですが、新年2人目、ホームページリニューアル後初ということで、今年もよろしくお願いします。

昨年暮れに購入した本の中で面白かった一冊。

『ワタシの夫は理系クン』(渡辺由美子、NTT出版)

たびたびご紹介している日経ビジネスオンラインの記事で、「理系クンが書くマニュアルが読みづらい理由」を読んで「うはっ」と思ったので、すぐに買ってお休みの間に読みました。

夫を「理系クン」とよび、著者との価値観のギャップを面白く書いてあります。

私自身を理系だと考えたことはなかったのですが(大学も理系ではないし、そもそも軽音楽部以外出席してなかったし)、この本を読むとそうでもないようです。

おまけの漫画もあって面白いので、上に書いた「理系クンが書くマニュアルが読みづらい理由」と続編「評価されないスキルを磨くことに意味はあるのか?」、「「むさぼり食う」ことでも興味フラグは立つもんだ」をぜひ読んで見てください。

理系の人は、「すべての選択肢を提供するのが親切」だと考えている、という話があります。このせいでマニュアルが読みにくくなっている、という話しです。たしかにそうかもしれません。
とはいっても、すべての選択肢を選択肢を聞いて自分で選びたい、という気持ちも共感できますよね?そうじゃないですか?でも、そうでない人がたくさんいるということですよね。そうでない人はお薦めだけ聞きたい、ということだと思うのですが、それでいいんでしょうか?うーん。

他にこんな話しも。
再度記事の漫画を文字起こし。

夫「じゃ、行ってくるよ!」
妻「あ、帰りにチョコ買ってきて」
夫「わかった どんなチョコかメモして」
妻「う、うん 紙に・・・・・・書かなきゃいけないのね?」
メモ「チョコレート(オレンジ色の細長い四角い箱のやつ)」
夫(脳内独白)「う~~ん 細長い箱というのはどれ位の大きさなんだ・・・・」
夫(脳内独白)「オレンジ色にもいろいろあるぞ・・・・置いてなかったらどうするんだ・・・・・・・・・」
夫「このご要望ですと誤購入のおそれがありますので 商品名、メーカー名、個数を書いてください」
夫「また、無かった場合に買ってくる代替品を第3希望までお願いしますー」
妻「・・・・・・」
「申請書差し戻し」

理系クンは頭が固くて、融通が利かない、という話に見えます。
本だと、これにご主人の弁明が載っています。

他の人の書評より引用「藤左衛門徒然草

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「チョコの注文だって、昔、頼まれた商品がなくて買ってこなかったら君は怒ったよね。『適当でいいよ』と言うわりには、板チョコを買ってくれば『もっと変わったのがいい』、バラエティパックを買うと『これ好きじゃない』……」
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いや、まったく気持ちが良くわかります。
よくお昼に「パン買ってきて、適当に」、とか頼まれてマジでいつも悩みます。

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「仕事でも何でも、『適当に』は適当で良かったためしがない!無駄とケンカが発生するよ」
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うんうん。

その他にも、この書評を書かれている方は、
「○○している間に××を進めておく」というのを
エレベータの例で示されてますけど、
頭の中でガントチャートを書くことはないですが、
自分の脳内で行われているプロセスと同じで実に納得します。

それと、脳内会議の話が第3弾に漫画で載っていますが、これも面白いです。
個人的には、脳内会議をしているという認識はなかったので、自分が何人で会議しているのかはわかりません。
でも、話の途中で考えている間(脳内会議中)に、「なんで黙るの」とか良く聞かれました。
でも、検討比較推考とかも重要だと思うですが、即断以外に道はないのか・・・

たぶん、理系の人には、すごく面白いと思います。
でも私としては、理系でない人にも、相互理解のために読んで欲しいような1冊でした。


酒井章宏

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