紫香楽へ
秋の気配が感じられたのも束の間、再び蒸し暑さの戻った週末、
お気に入りの蕎麦屋を訪ねて、滋賀信楽へ。
看板娘がお出迎え。お元気そうで何より♪
つなぎを一切使わない、そば粉のみの手打ち十割蕎麦。
まずは、そのままで。
そして、3種類ほど用意された岩塩で。
蕎麦の甘みが、少しずつ増していくのを愉しみながら。
濃厚な蕎麦豆腐は、期待を裏切らない美味しさ。
やさしい甘さと香り。とろとろの蕎麦ぜんざい。
お腹がいっぱいでも、スルーできない美味しさ。
カリカリの蕎麦菓子の中は空洞なので、濃厚なおぜんざいを絡めながら♪
信楽までの道中、先日の嵐の際、しなりきれなかったのか、
直径10センチほどの枝が折れた桜。
まだみずみずしく、樹の息づかいを感じる亀裂。
今は痛々しくとも、ここからはじまる生命も多いに違いなく。
一度根をはった場所で、どんな苦境をも受けとめ、希望を繋ぐ樹に、
「どこにでも行ける自由」は、直面する問題から逃げだすためのものではないことを改めて学ぶ。
沼田智子
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